鰻の養殖日本一鹿児島 |
鹿児島県は鰻の養殖日本一で
大崎町は非常に養鰻の盛んな町です。
さつまいもが有名な鹿児島県では
昭和30年代にさつまいもを使ったでんぷんの生産が急拡大し
大隅半島の発展に大きくかかわっています。
しかし、昭和40年代には、国際競争に巻き込まれ
生産削減が行われました・・・・
でんぷん用がかつては70%であったが
2004年には45%程度に衰退していきます。
しかし、でんぷんの池を再利用し鰻の養殖が盛んになりました。
養殖に立地も良い大崎町 |
さらに大崎町は鹿児島県の南西部にあり
黒潮に乗ってきたうなぎの稚魚が
本土に最初の方に入って来る立地の良さもあります。
完全無投薬【オーガニック鰻】 |
そんな大崎町に家族で養鰻をされている横山さんの「泰正養鰻」
こちらはなんと完全無投薬で鰻を育てる「オーガニック鰻」を生産されています。
最初うかがった時は
出荷するまで薬を一切使わない!!
「完全無投薬」そんな事が出来るの!!
と衝撃を覚えました。
先日そんな横山さんの池を見学させていただく機会がありました。
ストレスを与えない管理方法 |
「オーガニック鰻」を育てるにはストレスを与えず
24時間体制で徹底した水質管理などが重要らしいです。
ちょうどシラスウナギ漁の時期でしたので
稚魚の段階から見学することができました。
鰻は淡水魚ですが海で産卵し孵化します
淡水にさかのぼって来るところを漁で行います。
そのため稚魚へのストレスを与えないため
塩分濃度を徐々に下げていき
水温を徐々に上げていくストレスのかからない
育成をしているところでした。
飼料へのこだわり |
飼料にももちろんこだわりがあり
出荷まで5種類もの餌を
成長段階によって使い分けています。
しかも、信頼のおけるメーカーのもとで
独自の配合で作ってもらっているそうなんです!!
無投薬で鰻を育てるという事にはこの餌に「キー」がありそうと!!
横山さんに質問のしたところ意外な答えが返ってきました
食べさせすぎないこと!! |
勿論飼料も大事なのですが
その答えは
なんと食べさせ過ぎないこと!!
養殖で早く大きくしたいし
少しでも多く餌を食べて大きくなってほしい!!
と思ってしまい過剰に餌をやるといけないようです。
人も食べ過ぎると体調悪くなるのと同じです。
鰻も体調崩し病気にならないようにする。
無理に餌をやりすぎなければ鰻の餌の食いも常に良いそうです。
餌の食いつきの良い鰻 |
餌の時間になり
池に餌を投げ入れると鰻たちが餌に群がり
水面より20~30cmほど高くなるその食いっぷりに
驚きました!!
さらに、面白いのが食いっぷりのいい鰻でも
餌をちゃんと管理しているので肝が小さく、
肝は製品になりにくいのが無投薬鰻の特徴でもあるようです。
無投薬鰻が出来上がるまで |
ここまで池を見学し横山さんのお話を聞くたびに驚きの連続でした。
無投薬鰻を作るまで相当な苦労をなされたんでしょうね。
とお聞きすると
またしても意外な答えが返ってきました。
「うちもともと薬使ってないんですよ」
詳しく聞いていくと
水、餌、食べさせ過ぎなど小さい池だから細かく管理できるので
鰻が病気にならない
病気にならないから薬を使う必要がない。
という事でした。
鰻の稚魚の段階からストレスを与えないように育て
徹底した水質管理を行い
飼料や食べさせ過ぎに注意することを
当たり前に続けていた結果生まれたのが
無投薬のオーガニック鰻です。
こだわりと長く続けていくことの
大切さを考えさせられた1日でした。
お問い合わせ先 |